人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


野茨公 ギィ

― 回想 ―

[あれはいつのことだったか。
戯れに町へ出て、足の赴くまま尖塔の建物を目指した。


  自分は呼ばれたのだと、今でも思っている。
  緑の枝が光を求める如く。
  白薔薇が月光を向いて咲くが如く。


教会の守りも、魔物の興味を押しとどめることはできなかった。
蔓の一本に自分の影を託して敷地内に忍び入り、
窓の隙間をくぐって仄暗い陰影の翳りに滑り込んだとき、
出会ったのだ。―――地に降りた月に。]

(139) 2014/02/17(Mon) 10:05:15

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby