― 廊下 ―[アプサラスらの無事を確かめるべく塔から引き返したヴィンセントは、廊下の先、咽び泣きを堪える声に気づいて足を向ける。] ──森の仔《アデル》。[膝をついて踞る姿に駆け寄って、その背にそっと掌を置いた。]