――…そういえば、君。
追悼用の酒を選ぶって話だったろうに。
[ はたりと思い出したような体を装って
"おじさん"にバーラウンジの方向を示しながら、
何の話かとヴィクトリアやカレルに聞かれることがあれば
"おじさん"と話した件>>79について軽く説明してから。 ]
ぼかぁもう少し二人と話してから行くから、
先に選んどいてくれよ――ね、おじさん?
[ 首を緩く傾げて、同意を求めるように"彼">>94を見遣る。
未だに引き攣ったような笑顔を浮かべていたならば、
どうしたの?とでも言いたげな笑みも加えて。
彼が見ないふりを決め込んでいる
金色の瞳の底から漏れ出す闇の色に、
今はまだ、気づかなければいいのに、と。
――――――― 胸中に打算的な思いを巡らせながら。 ]