― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[自室を出て、行きつく先はいつものようにボイラー室。
窓の外を見ると、雲が流れている。否、船が動き出したのだ。
いよいよ、前庭へ向かう時が来たようだ。]
ヴィクトリアさんっ。
[>>123 その流れる黒髪を見やれば、ウェルシュは人懐っこい笑顔を浮かべて近付いた。
思わずハグしようとして、はた、と止まり。
今回は炭を付けていないにも関わらず、つい顔をナプキンで拭いてしまう。
そして、やはり罰の悪そうな顔を浮かべて、]
……ご、ごめんなさい。
[会うが早いや、ウェルシュは彼女に謝った。
自分のことを弟のように想ってくれている彼女が、こんなところで自分を見たら何て言うか、予想に容易いからだ。//]