[ レオンハルトは、前皇帝の下で異例の出世を遂げた人物だ。近衛は高給取りだろうに、どうにも退屈そうにしていた。 あれで護衛が務まるのかと、背後から忍び寄って、「やあ!」と飛び蹴りを仕掛けてみたのは、若気のいたりというか、ドロメテウス皇子(当時)8歳のみぎりの出来事であった。**]