[ 自ら妖魔を引き寄せるようなやり様が、朱雀神に何を思わせているかは>>129露知らず、彼は剣を揮い続ける。
双剣に宿る陰気は、切り裂かれた妖魔の怨嗟を容易く吸い込み、その使い手に呪詛となって降り掛かる ]
だから、鬱陶しいんだ、よ!
[ 彼が身に帯びる水気は玄武神自らが分け与えた浄化の力を持つ。けれどそれも、限界はあるもので、小物とはいえ、数多の呪詛が重なれば、いずれ浄化は追いつかなくなる ]
『...引き時を見誤るな』
[ 以前、玄武神に釘刺すように言われた言葉が頭に浮かびはするものの ]
...けど、大将...引くに引けねー時ってのが、さ!
[ 重なる呪詛の力を、なんとか押し返そうと気合いを込めた、その時、清冽な金気が大気を裂く気配>>133 ]