― 商売はじめたての頃 ―
なあ、我が同胞、ソマリアラン君。
相談があるんだ…――乗ってくれないかな。
[すごいいい笑顔で持ちだした、胡散臭すぎる前置きで警戒しない人間はいまい。]
君に大役を任せたい。やってくれるよな。な?!
いやーありがとうやってくれると信じていた!この件は貸しにしておいてくれいつか出世したら返すと思う!
[ちなみに返事は聞いていない、肩をポンと叩いたり一方的に組んだりして、強制的にそういう事にした。話し続けて相手の言論を封殺し、時間直前まで粘る。
曰く。
これから何十人と腕に覚えのある男らがやってくると思うから、おもいきりはったおされてこい、と。
いわばサクラであるその内容が彼に伝えられた直後には、屈強な男らがものすごい見下し目線でファミルの背後までやって来ていた。]