― 『神魔の領域』・外周の森 ―
[あ、この女めんどくせぇ。
言い募られる言葉に、最初に思ったのはそんな事だった。>>130]
ここが不可侵なのは、結界で入れないからに過ぎねぇだろ。
近づけば弾かれるところに大軍向けるなんて、無駄な事ふつーにしねぇって。
[入れないから入らない。シュラハトにとってはそれだけの事なのだ、と。
もっとも、こう言った所で納得はしないんだろうなー、なんて思いつつ]
どんな手も何も、ふつーに入ってきたら、ここまでこれたんだけど?
それこそ、アンタの言う『神魔様』が、認めてくれたから入れたんじゃねぇの?
[実際問題として、途中まで一緒に来ていた部隊の面々は、森に踏み込む事ができなかった。
まあ、あちらはあちらで別任務もあるから問題ないか、で済ましているのは余談として。
こちらに向けて一歩、踏み出す様子に僅かに目を細めた]