― 宿に戻る道中 ―>>44[シモンの肩にぽたりと生暖かい何かが当たる。雨が降る感じはしなかったはずなのに変だなと思いつつ、肩に手を当てる。指に伝わるのは雨ではありえないドロリという嫌な感触。退役したとは言え元軍人のシモンはこれが何なのかを瞬時に理解した]……血だ。空から血が……降ってきた……?[男は怪訝な顔をして頭上を確認した。そして目を見開いた]今度はチェブレキが降ってきた!?ど、どうなってるんだこの村は……。空から血やチェブレキが降ってくるとかまともじゃないぞ…!