…悪いな。
[やはり、興奮していたと認めざるを得ない。
人に押し付けようとするのを、人間の悪い癖だと言わざるを得ない。]
[また足場を失って、宙ぶらりんになっている。]
[せめて、誰か信の置ける人でもいればよかったけれど。]
[誰も彼もが疑わしい。自分だって本当に人狼じゃないのか?]
こんな状況じゃなかったら、真っ先に貴女に飛び掛かったのに。
[別に、話しかけるでもなかったけれど。そんなことをぼそりと言った。
何かあったら連絡を、と言われていたことを、どうして思い出したのか。
そんなこと、わかっているようでわからなかった。
結局、二人称があの頃のまま。
いつまでも、引きずっているようで。
―――いいや、引きずっているのだ、いつまでも。]
[姉上、女神はどんな姿をしているの?]
[太陽のような輝く髪を持った美しい