[そして拓かれた道の途上に、駆け抜ける勇者の姿を認めた>>132。 魔王、ヴァートル、と。 呼ばれた名に一度瞬いて、魔王は勇者の蒼の双眸を見る。 透明の刃はついに抜かれ、銀の光をまとわせていた] 我輩が取り戻さんとしたものは。[ゴウ、と風鳴りの幻聴を生みながら、魔王の身に纏う魔力が増幅する] かつて、我輩が手に入れたもの。 我輩が創り出したもの。