人狼物語−薔薇の下国

525 ルー・ガルー戦記 11 〜カーマルグ半島帰属戦〜


元首 カナン

― 平原南 ―

[ここで全方位への防御陣を敷いたのは、近づいてきているらしき相手の援軍の位置がまだ不明であることと、迂闊に動けばまた泥地に誘い込まれる危険を考慮してのことであった。
つまり、王国軍の作戦はゼファー軍の移動を封じたという意味で功を奏したと言っていい。]


 だが、この陣が守備一辺倒と思ってもらっては困るな。


[唇を舐めて呟く元首の言葉通り、ゼファー兵は攻撃を捨てたわけではない。
互いに互いを護り合う盾は突き出される槍を弾き、号令と共に一歩前進して一斉に槍を突き出しては再び堅陣に戻る。たとえ斃れようとも、同胞のために盾を構えたままこと切れる。
矢と槍のみでこの陣を突き崩すのは数倍の兵力が必要かとも思わせた。*]

(137) 2019/11/06(Wed) 01:48:20

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