ミリアムは下がっていて。
攻撃は、出来るだけアタシが引き付けるから。
[ミリアムの戦いぶりを知る訳ではないが、治癒士であることを考えれば、そのような役割分担が適切だろうと判断する。
自身はと言えば、竜の巨体にも怯むことなく、手近な背丈ほどの立方体に一蹴りで飛び乗った。
鋭く腕を振れば、服の内に仕込まれていたのか、漆黒の長い針が両手の指の間に挟まれる]
さあ、アタシたちの初陣だ!
[気合いと共に叫ぶと、振り上げられた竜の手目掛け長針を投擲する。
その針の軌跡を追うように、電撃が宙を翔け、そして下ろされかけた手を鋭く弾いた]