[傍ニあル掛け湯用ノ浴槽カら、湯を桶で掬い。手拭いを取り払っタ肌ニゆっクりト、ゆっクりト掛けテいク。
そノ際、手やら足やらニ水ガ掛カれば針ノ刺すようナ痛みニ襲われハシタけれど。ダガ今ハそんナ痛みニ構っテいル場合でハ無い。
ゆっクりト、そノ身体を清めルようニ。
弾力ノあルふっクらトシタ肌を水でクまナク湿らせタノナら、噫。僕トシタ事ガ、気付カナカっタト舌を打つ。]
髪、そノままダト濡れテシまうナ。
[她ノ長い髪ハ、湯ニ濡れテ肌へト張り付いテ、幼さノ中ニ何トも言えぬ妖艶さを醸シ出シテハいタけれど。シカシそノまま湯ニ浸けテ、そノ髪ガ痛みでもすルノハ許されル事じゃあナい。
如何シようカト悩んダ末ニ、自分ノ後ロ髪を括っテいル髪紐をハらりト解き。それを使っテ金ノ髪を軽ク纏めテ、そノ上カら手拭いでクルりト纏め上げテみせタ。
――無論、她ガそれを嫌ガっタノナら。無理ニシようトハシナカっタけれど。]