然し、未来ある学徒達の活動も、言い換えれば行き場無き炎。
薪を整え、姫殿下が正しき未来へと火の子を導いてやれば
彼らも何れは王国の未来を担う臣民として大成すると願います。
そう、不十分な清掃で片付きのない屋敷には御客人を持て成す事もできない。
本来ならば臣に任せる所を
御自ら箒を片手にと動かれる殿下の御心、このソマリ敬服の念に堪えません。
[恭しく巫女姫の行いを賛美する傍らで、その言葉には、件の持て成せない客人の事が触れられている。
然しその様な会話の中でも、男は姫君へ対する尊敬の表情のみを浮かべて、表情を固定していた]