― 氷竜軍・軍営 天幕 ―ああ、そうだな…[ 安堵した様子で、コリルスへ戻ろうと口にしたファミーユに>>122彼は静かに頷いた。そして、彼女が再び眠りに抱かれると、漸く、添えた手を引く ]礼なんか…いらねえよ。[ 最後に、軽く少女の額にかかった髪を指先で搔き上げ、囁く ]二度と、こんな目には遭わせねえからな?[ 密やかな誓いをたてた、その彼が、ファミーユが動けるようになってすぐに、隠れた傷と過労のために一時昏倒し、結局コリルスへの帰還を遅らせることになるのは、また別の話** ]