-第二閲覧室-
[館内はとても騒がしかった。
Labでの素体をクリーンにする作業よりもバグの蔓延が早く、どんどんと図書の内容が書き換わって行く。
緊急事態と管理側の大いなる自信から素体もロクな検査もさらず、入れ替わり立ち代わり館内へと排出されて行った。
バグの発生源とされている第二閲覧室内の図書はほとんど書き換えられてしまった。
第二閲覧室は立入禁止区域とされ、そこで仕事をしていた者たちも要注意と第二閲覧室からのでることを許されなかった。
立入禁止を気にもとめず、ゆっくりと扉が開く。
時間にしては数日も経っていないのになぜかとても懐かしい気持ちになる。
目当ての人物を見つけると少し足を早めて側による]
――オクタヴィアス。
この本、翻訳し直さないか?
[薄く笑う男の手には「虹色のうずまき管」が握られていた――]