[理由は異なれど、長引かせられぬ、という点での意見の一致。>>132
対する敵手とこういう形で息が合うのは、心地よいもの。
こちらが深手を負っているとみても、対する将には侮る様子はない。
その心意気に敬意を抱きつつ、必殺を期して放った一刺しは突き出された戦斧に逸らされ、狙った喉ではなく首の皮一枚を掠めて過ぎる。
そして、己が身に食らいつくのは――先ほどよりも深い、青銅の一撃]
……は。
お見事……。
[紡いだ直後にせき込んだ勢いで、口から緋が落ちた。
身体がふらつくが、けれど、その場で崩れ落ちる事を己に許すことはできない。
戦士としての意地、個としての矜持もあるが、何より]