― 彼岸に臨みて ―[気づけば、幽かな蒼に彩られた、昏い場所にいた。遠く、水の流れる音が聞こえてくる。謡うように。誘うように。あの向こうへ行けば、安らぎが待っている。もう苦しむこともない。悲しむこともない。誘われるように漂う意識が、引き留められる。] それを、頼む―― 門を、閉じてくれ…… ……未来を、おねがい[その背を慕い、追いかけたひとの>>1:643見守り、導いてくれたひとの>>2:563 声が、聞こえる。]