「そちらのお嬢さんはどこかでお会いしたことありましたかな。
そうそう、おたくのパーティーでしたかな。あの時は気付きませんでしたが、このように美しい方がいらしたとは」
[慇懃なまでにうやうやしくカサンドラに礼をとって、いやらしい笑顔を浮かべてくる。
ドレスをまとわせずに食事処につれてきてしまったので、彼女の見事なプロポーションは彼の目を思い切り楽しませているようで。それが物凄く不快に感じて、自分の迂闊さを後悔した。
そういえばこいつは女好きだという情報があった]
「どうでしょう、ルードヴィヒ殿。
私はこのお方と仲良くなりたいと思いましてね。一晩お話し相手になっていただきたいのですよ。
……もちろんその御礼といいましたら何ですが、引き換えに、貴方の仕事の成功をお約束いたしましょう。
貴方はお気づきではないかもしれないですが、貴方の仕事の取引先は、うちの者の会社でね。
たった一晩でいいんですよ。
ああ、貴女にも油田を差し上げましょう」
悪くないでしょう?