― 天魔対戦 ―
[空へと射出されたのは、見た目には天球儀にも似た物体だ。
交わらない径にそれぞれ異なる武器を高速回転させて、触れるものを敵味方の区別なく粉砕する。]
「暴走しています」
「接続に無理があったか。
あれは元より強情だったからな」
[Zから届いた破滅の光で大きく損壊した天宮は、大きくその機能を損なわれて対策に手を割く余地がない。
暴走する天使が戻ってこないことを祈るばかりだ。]
「それより、”太陽の心臓”を
より安全な場所へ移すのを優先せよ」
[それこそが天界の動力源にして共有意識。失えば互いの意思疎通も難しくなる。]