[流れ出る血と同じくらい、押しとどめようもなく術が零れていく。光>>108にやられた目に映る光景はぼんやりとしていたが、消え去った腕の向こうに、同じような顔の相手を見出した。どちらからともなく、笑みが浮かぶ。お互い出し尽くした。そんな心地よさがあった。] 万全でなかった時点で、術師は負けだからな。 準備が足りなかった以前に、おまえが想定を上回りすぎだ。 剣術と魔法をあのレベルで使いこなすなど、聞いたことがないぞ。[差し出された手を握る。こちらとて、血と埃まみれには変わりない。]