……えーい、っすー
[ぺたり、女の子の膝に貼る。
泣いていた女の子も、兎さんを見るとぱあっと顔を明るくさせたようだった。]
医務室はあっちっすよー
優しい看護師さんがいるから、寄ってみてもいいと思うっす。
[空中に展開させた地図で医務室の場所を伝えて。
困ったことがあったら“コンパニオン”を呼び出せば良いことも伝えておく。
ばいばい、と手を振る女の子に手を振り返して。
そんな女の表情は、いつもよりも随分柔らかいものだったかもしれない。
…それを、乗員にも向けられれば、良いのかもしれないが。]