― 王都陥落の日・クロスター王国 ―
[平穏な時間の、平穏なやり取り。
それは、変わらず続くのだと──続いて欲しいと、そう、思っていた。
けれど]
…………っ!?
[不意に、感じたのは力。
ざわ、と身の内で何かが騒ぐ。
普段は目を逸らしている何かが、それに反応している──と。
認識した直後に、空が不自然に翳るのが、僅かに見えて]
……あれは……。
[ベネディクトの問い>>127に、上がるのは掠れた声。
自身の中で思考をまとめ、状況を分析するが、ざわめく何かに引きずられて上手く言葉がまとまらない。
そこに舞い降りて来た、白。
袖を掴まれ名を呼ばれ>>79、ひとつ瞬いた]