[編み上げた呪が複雑に絡み合い、ポータルへと溶け込んでいく。その呪に従い、幻の門は消え失せるかに見えた。目晦ましだ。術の素養のない者なり魔物の目くらいは誤魔化せよう。けれど魔術を知る者であれば、固定化されたマナの流れを感じられるはずだった。術者自身が鍵となって、今はまだこの門が閉ざされていることも]