――いや?確認。本当に、殺せるのか?って…ねえ[近づく距離、刃が突き出されれば一歩、後ろへと… (――…もう、終わりにしよう)それは、ただの幻聴であったのか。不意に、聞こえた声に。…声に、目の前のエルナの顔がニコラスの顔と重なり、男は――…青年は、立ち竦む。] ――……ニコラス、[呼ぶ名前と同時か、それとも、僅かに後であったか。青年の首を的確に抉った刃は夥しい量の赤い液体を身体から吸い上げ…部屋中に撒き散らした。]