[遺体を調べても、男の衣服や外見からは、身元が判別できるようなものは出てこなかった。……逆に不自然に思え、口に手をあてて考え込む] ………ん?[伏した男の手に触れた時、何か違和感を感じた。なめされた皮を丁寧に探ると、硬い、コインのようなものが縫い付けられていた] ―――……何だ、これ。[暗くて良く見えない。とりあえずポケットにそれを突っ込む。明るい場所に戻ってから、検分するつもりだった]