―――― なにも知らない癖に
あいつは自分が幸せになるのをさぁ、
僕に見せつけたかっただけなんだよ
[>>127
呆れた風体で馬鹿馬鹿しいと捨て置く。
ルナールの願いなんて知ったこと。
「フェリクスと共に生きたい」そればかり!
勝手に連れて来るだけ連れて来て、彼と踊って。
それを幽閉した場所から眺めさせる。
こいつもあいつも、どれだけ人を馬鹿にしたら気が済むんだ
見える場所に素敵なものを、
手の届かない場所に素敵なものを
そうして、いつでもあいつだけなんでも手に入れる。
屋敷に居た時だってそう、あいつだけ外へ出して貰える。
あいつだけ伯爵邸で金赤の髪の青年と手を取り合った。]