お邪魔しますよっと。[扉を開けると色褪せたカーテンの隣に書架があった。窓の光が防がれていたため、冊子は状態が悪くなく読みやすい。島の歴史についてのもののようだ。戦争中期に炭坑を発見し、島外から人を集めた背景。元は軍の施設であった診療所の役割を拡大した経緯などが、詳しく記載されている。美談として纏められているのが癪に障ったが、本館内で見つけられなかった軍についての資料。情報を持ち帰るため、背嚢の中に積み込む事にする。]