―― 『神魔の領域』・滝のほとり ――っ![声を掛けられとっさにその方を向く。>>96目にしたのは鎧めいた姿――であった。顔をすっぽりと、鋼鉄じみた質感がうかがえるマスクで覆っているため、余計にそう思ってしまう。響く声からして男のひとなのだろう]同じ、花……、胸の、それと、ってことは、…………へー、[おもむろに相手の左胸を指さす。表情はありありと「面倒なことになった」という感情に彩られていた。それでもかけられた問いにはちゃんと答えるのだが]