[銃口が火を噴く。刃が翻る。
前時代の名残のような、この不思議な武器を作った男もまた、天使が作り出した地獄絵図のどこかにいるはずだ。
周囲は敵ばかりでまったく余裕はないのだけれど、彼のことを思い出したら、ふと笑みがこぼれた。
3年前。
帰国の途中で空賊に襲われ、虜囚になったマチスが試みたのは、反抗でも脱走でもなく、機械いじりだった。
楽しいのか?おかしなやつだと見守るうちに惹き込まれた。
いつしか皆して彼の作業に協力し、夢を語っていた。]
諦めるなよ、
おまえは未来をつくり出せる希有な英雄だ。
[届いちゃいないと知りつつ、エールを送って、天使の群れに風穴を開けた。**]