[彼女が俺を、全く意識していないことはわかる。
「あちらのお客様から」とコーヒーを奢られたり>>124
「カラオケにでもお誘いしてみようかしら」>>126
なんて言葉が聞こえれば、
大人っぽい彼女には、大人な対応のできる
大人な男性がお似合いだよな…とも思う。
けど、心に落ちたマカロン色は、
彼女の一挙手一投足を見る度に
意に反してじわりと広がってゆく。
―――このカフェを出たら、もう会えないかもしれない―――
そう思ったら、居ても立っても居られず、
連絡先を交換しようと、カフェの店員に紙とペンを頼んだ。]