[――その後。殿下の前を辞した後、僕は久しぶりの帰路につく監査局の中でも信の置ける、腕利きの者を二人引き連れて。] ……護衛はここまでで構わない。 ご苦労様、君たちも気をつけて帰るんだよ。[自宅の前で彼らと別れ、家の扉を開ける。ずいぶん遅くなってしまったけれど、ユーリエはまだ起きているかな――なんて、考えながら。]*