― 回想:個室 ―[「いい話があるのよ」>>1:229はフランツの防御線になんとなく引っかかっていた。そんな中「やっぱり縁があるのかしら」>>22という言葉と笑顔はそんな防御線を太くするのに充分だった。イングリッドが何も下心なく言っているのだとしたらとても失礼だが――。しかし、美人の笑顔は必要以上に警戒心を煽る。]…だから仕方ないだろう[などと理不尽なことを呟いて自分を肯定していた。]