[放たれた伝書鳩のもうひとつは、ベルサリス学館へと届き]
『先日の君達の手腕は実に見事だった、近く再会を予期する。
さて、裏付けの甘い警告で申し訳ないのだが。
君達に援助を申し出たらしき然る蝙蝠卿がいてね。
王府の指揮官を撃たせる事で、戦乱に雪崩れ込ませる事で君達の展望を崩す心算な様だ。
後すこし備えが甘ければ、眼球を射ぬかれ落命したのは君の盟主かもしれないね。
君達、解放の軍に今、不可欠なのは揺るがぬ意志の結束力。
海の向こうまで気儘に飛び渡る蝙蝠は
さて、必要かな?』
[学館に残留した学徒から、その鳩は何処かにいる従兄弟の元へと放たれる]