人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


影の軍師 アレクシス

[―――……何処かで虫が、哭く。

一転、身を翻し、路地裏へと駆けこもうとする。
『どうしたんです?姫君の登場はこれからですよ。』
観衆の一人が、アレクシスに声を掛ける。
アレクシスはその声に振り返ることもなく、肩を小さく揺らして応える。]

 ―――…… 少し、虫獲りですよ。
 この時期になると、小五月蠅いのがよく出ますからねぇ。
 特に、今年、は。

[ナミュールを覆っていた白雪は少しずつ融解し、雪解け水となって川となり。
そしてブラバンドの河口へと流れ、海へと抜けていく。
モンシロチョウの群れが晴天のもと、菜の花畑へと向かって、ゆっくりと舞っていく。]





[春が、来たのだ。*]

(133) 2015/03/06(Fri) 22:50:48

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