[お裾分けでもしようかと、ポッキーの箱を片手に、手近な前の座席へひょこりと顔を覗かせる。
並び合わせた金髪と黒髪、浅黒い肌に白い肌。
主観ではどちらも男前に分類できる二人が、絵面としては好対照に映り]
へぇ、珍しい組み合わせ――…、
[率直な感想を途切らせたのは、不良とも評される青年が、優等生の胸倉に手を伸ばす姿>>116]
……お取り込み中、失礼?
[独りごとめいた詫びを漏らすと、どうぞ続けて、とばかりに
再び自席に収まった。
こちらも十二分に取り込み中である今は、我関せずを決め込むべく]