…あぁ。 俺も、迎えを所望されている。 楽しさにかまけて友を待たせる訳には、いかないからな。[対峙する相手の脇、己が割った腹から見える傷の深さは致命と見て取れる。 けれど、最期までその闘志が消えぬことは、既に己の部隊皆ミヒャエルから教えられている。 だからこそ、彼の嘴の鋭さが鈍る事はない。 そして、それを正面から降さねば王国の格を示す事など出来ようもないとも自覚して。 手綱を操る左手を離すと、太腿でぐっと馬の背を挟み、足で腹を蹴って奔りだし]