『分かった。が、御無事に間違いはないんだろうな?』
お疲れなだけです。優秀な近衛もいましたし、守護者殿も御一緒だったんですから、陛下の護りに抜かりはありませんよ。
[ 男が、守護者の名を口にした時に、おや?という顔をした師団長は、しかし、それ以上、問い返しはせずに、小川を渡って来た一行を敬礼で迎える。 ]
『陛下、御無事の御帰還、心よりお喜び申し上げます。』
[ 今度は、きちりと、礼をとって、王に祝意を伝えた後、じろりと、守護者を睨むように見据える。 ]
『守護者殿も、お元気そうで何より。少々御面相が変わりましたな。いや、元気でいらっしゃるなら、構いませんが。』
[ じいいいい、と、視線に熱があるなら、焼けそうな勢いで守護者の瞳を睨む様子は、先まで目を合わせぬようにしていた騎竜師とは見事に真逆だった。* ]