――第2エリア・レストラン――[女はあまり頭がよくない。世渡りなんて当然上手くない。だから悩んで考えて、そして出たのはほとんど了承の言葉たる念押し。普段ならばそんな口約束、信用には値しないだろう。聞いても意味のないことは聞かないし、聞こうと行動にも移さない。ただ無理だと突っぱねるか、上に判断を投げるだろう。しかし聞いてしまったのはなぜか。それはきっと―――この人を信じたかったから。例え口約束でも、“約束”がほしかったからだろう。]