[パカッ!缶切りがなくても開くイージーオープンエンドの缶詰はありがたい。中には黄桃がシロップに漬かっている。鮮やかなオレンジ色が陰気な気持ちを少し和らげてくれるようだ。]そこのカップを貸して。[夕べ白湯を入れていたカップを指差す。手渡されたカップに半分移し、少女に渡す。>>131]スプーンが小さくて食べ辛いと思うけど、ごめんね。[そう言って自分は指でつまんで桃を齧った。]ところで、まだ名前を聞いてなかったわね。私はヴェルザンディ。貴女は?