[クララは真剣に話を聞いてくれ、飲み込みも早いように見えた>>105。
そのことに対して、ディーターは何の疑問も呈さなかった。人によっては、恐ろしい人狼を殺すことに躊躇いがない、ということを不思議がるかもしれないが。ディーターにはそのような様子はない。
教え終わった後のクララの質問>>106に対しては、何秒か、僅かに困った表情を見せる。]
なぜ……か。そうだな……
[目を瞑り……再び開き。]
「人狼に殺されたくねえから」……って言やあ、わかってくれるかね?
[様々な意味に取れるであろう言い方で答えた。
それから、付け足すように言う。
しかし、この付け足しの言葉は、その前の一言に比べると――真剣味が薄いというのか。人によっては嘘を言っているように聞こえるかもしれない]
ゲルトをあんな無惨に殺せた奴が居るってこたぁよ。
そいつを仕留められる奴ぁ、多いほうがいいだろ。……違うかい?