[無くした記憶の手がかりになる男の口から出る言葉に興味はあったが、それよりも敵として屠るという本能に従い体が動いていた。剣戟を打ち込みながら、だが素早く回り込む事は留められる。よほど腕が良いのだろう。]お前は僕と話をしにきたの?それとも僕を殺しにきたの?[拮抗する状況に苛立った声で、近づいては離れる最中に刃のような言葉を向ける。]殺しに来たのなら殺せばいい。今の僕には、何もないんだから。