― 村の外れの森 ―[青年は一人、森の中でしゃがみ込んでいる。 傍らには様々な草のはいった籠。 見る人が見ればそれが薬草の類ばかりだとわかるだろう。]ん……こんなもの、かな。[町医者から依頼されていた薬の量に十分なだけの薬草は取れた。 一人呟けば、籠を手にすくりと立ち上がる。]後はこいつを精製して、と……。今日中に片づけられるかなぁ?[森に入ってから結構な時間が経ったろう。 柔らかな木漏れ日を浴びながら、森を出ようと歩き出す。]