――ところで、ですね。
申し訳ないですが、いまは自分の指示に従っていただいて宜しいですか、少佐。
[階級はローレルのほうが上だが、彼女の少佐という階級は、技術者としてのそれだ。
士官学校を出ている自分が判断するほうが、今はいいだろう。
一応、士官学校の教育には、主として中隊以下の小部隊における陸戦指揮も含まれる]
――自分が先頭に立つから、ファベル少尉、君は後衛を務めてくれ。
砲術長ほか、別働の工作員がいる可能性は高いから、油断はするな。
また、副長からの連絡に、砲術長はトラップを用いているとあった。
もし異常を見つけたら、悪いが、陸さんの戦闘工兵みたいな仕事もやってもらうかもしれん。
[と、そう告げて]