―天上宮―
[>>117やがて、一行は天に帰還する。
天界に満ちる空気は、此処が己の居場所なのだと感じさせられた。]
只今帰還致しました。
[其処には仙花を育てていた花仙もいたか。
慣れ親しんだ気配に気づいてか、仙花は女の外套を掴みつつも、ちらちらと其方に視線を向ける。
そんな少女の両肩に手を添えると、視線を合わせて]
――あの人達の事を覚えてる?
皆、あなたの事を心配してくれていたんだ。
あなたが無事で本当によかった。
…いってらっしゃい。
綺麗な花を咲かせるんだよ。
[そう言って、女は仙花を見送る。]