― 光の御船 ―
補填効率は…、ふむ。
これ以上の上昇は難しい、か。
[あまりに量の補充を優先しすぎれば、質が犠牲となる。
下級天使など消耗品だが、あまりに脆いのも考えものだ。]
このままで良い。
一軍は編成次第、箱舟へ留めおけ。
御子らの眠りを妨げなどさせぬよう。
[上級天使らを留め置くことはしなかったが、
箱舟がまるで無防備で捨て置かれているわけでは、無論ない。
大天使が再び遥かなる高みの船に戻った後、
さほどの時を置かずして天使の一軍が箱舟へと降下した。
光の天使らの加護の輪は、
やがて白く輝く繭の周辺を光で淡く覆うだろう。
それはあたかも、それ自体が奇跡の顕現にも似て。**]