あの、ドロシー先輩は。
[ まだ、気を許せるような相手だったから
こんなことを聞くのかもしれない。
半ばまた、主語を失い、目的語を失いながら
曖昧に、呟いたのは。 ]
ドロシー先輩は。
それが、本来正しくないことでも
目的のためなら、理想のためなら。
目を、瞑るのも必要だと思いますか?
[ あたしにとって他意などない素直な疑問。
もし万が一。軍による暗殺が本当ならば
それは軍としては捻じ曲げねばならぬ真実。
真実を追い求めて辿り着いてしまった時
あたしは、どうしたらいいんだろう、って。
だけど蓋を開けて彼女のことを知ってたら
この質問は、まったく別の色を
示してたのかもしれないけれど。 *]