[女が少し落ち着くのを確認し、出来上がっている風邪薬数粒を置いて、薬を作るのに使用したらしき皿などをもってエレオノーレは部屋を出た。
ぼんやりとそれを見つめていれば、逆側から声が掛かる。>>129]
お姉、さん……
おはようございます……
[泣いていたのを見られていたとは知らず、グシグシと制服の袖で眼を擦る。
痣の痛みが殆ど取れていることに気付く。]
昨日は……
ありがとうございました……
[薄ぼんやりと残る記憶では、お姉さんが何かしら施してくれたような……]
か……んづめ……?
[出されたものに目をパチパチとさせる。
そう言えば長くものを口に入れていない。
申し出に素直にコクリと頷いた。]