― 昨夜回想・宿屋二階廊下 ―[ヨアヒムはあからさまに落胆したが、敢えて指摘しない。その代わり、空笑いするヨアヒムの額に指先で触れようとする。] なーに言ってるんだ。人は失敗をしても、償うことができるんだぞ? ゲルトはヨアヒムに酒盛りの席に来るなって言ってないんだから、挽回できる機会はあるだろうが。違うか?[笑うことに失敗しているらしいヨアヒムに、優しく言い聞かせるように告げる。ヨアヒムが心配しているように、どうしようもないなんてこれっぽっちも思っていない。**]